Les Aventures de Tintin(1929-1986)Hergé
はじめにお断りしておきますが、今回は読書感想文ではありません。
また、内容は、かつて自分のホームページに掲載していた記事の焼き直しです(誤って消してしまった)。蒐集に役立つかも知れないので、再度、記載することにしました。
エルジェの代表作であるカラー版タンタンは、一九八三年より福音館書店で『タンタンの冒険旅行』(二〇一一年以降は、映画『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』に合わせたのか、『タンタンの冒険』となっている)として刊行されています。
当然、全二十四巻揃えましたし、ムーランサールジャパンから出ていたモノクロ版四冊も買いましたが、何となくコンプリートした感じがしません……。
その理由は「タンタンタイムズ」をすべては持っていないから。
「タンタンタイムズ」とは何かというと、『タンタンの冒険旅行』のハードカバー版に挟み込まれていた付録の新聞のことです。最初はB5判の色紙で、13号よりB4判の白紙になり、21号まで発行されました。
新聞には、作品の背景の解説、エルジェやタンタンに関するニュース、関係者やタンティノフィル(タンタン好きな人)のインタビューや原稿、読者のおたよりなど様々な記事が掲載されていました。非常に読み応えがあり、毎回楽しみにしていたものです。
ところが、「タンタンタイムズ」は、初版(正確には初刷)にしか入っておらず、うっかり買い損ねると入手が困難という問題がありました。
『タンタンの冒険旅行』は刊行がやたらと緩やかで、全二十四巻完結までに約二十五年掛かっています。年一冊ペースとはいえ、刊行時期はバラバラで、最も間が空いたときで何と三年十か月も次巻が出ませんでした。
つまり、書店の絵本・児童書コーナーにマメに立ち寄り、新刊が出ているかチェックしていないと、初刷を買い逃す虞があったのです(ハガキを出しておけば新刊案内がきたみたいだが、恥ずかしくてやらなかった)。
約二十年に亘って、こんな習慣を強要されていたわけ(勝手にやっていた)ですから、いい歳したおっさんの精神にはかなりの負担でした。まあ、その甲斐あって、一度も買い損ねたことがないのが救いですけど……。
というものの、前述のとおり、僕は「タンタンタイムズ」をすべて所持していません。『タンタンの冒険旅行』を買い始めたのは10巻の『燃える水の国』からなので、「タンタンタイムズ」は11巻に投げ込まれていた8号からしか持っていないのです(9号はなぜか抜けた)。
「おまけ」は、帯と一緒で、ついている方を買うけれど、それのみにお金を費やす気にはなれないため、古書店を探し回ったりはしなかったんですね(ネットを検索すると、福音館書店に頼んでバックナンバーを送ってもらった人もいるようだが、そういうことも恥ずかしくてできない)。
とはいえ、これからコレクションしようと考えている方だっているかも知れません。以下に「号数」「投げ込まれていた巻とタイトル」「発行年」の一覧を記載しておきます。
ただし、1〜7号に関しては飽くまで推測です。特に3号、5号に関しては、どの本に挟み込まれていたのか全く分かりません……。
タンタンタイムズ
1号 6『ななつの水晶球』(1985年10月)
2号 7『太陽の神殿』(1985年10月)
3号 (1986年12月)臨時増刊? 既刊の増刷分に挟み込まれた?
4号 8『ファラオの葉巻』(1987年3月)
5号 (1987年12月)臨時増刊? 既刊の増刷分に挟み込まれた?
6号 9『カスタフィオーレ夫人の宝石』(1988年4月)
7号 10『燃える水の国』(1988年12月)
8号 11『紅海のサメ』(1989年12月)(写真)
9号 12『めざすは月』(1991年4月)
10号 13『月世界探険』(1991年7月)(写真)「タンタンタイムズ」の発行年月は1991年6月となっている
11号 14『青い蓮』(1993年5月)(写真)この号より「初版だけの特別付録」という文句が加わる
12号 15『ビーカー教授事件』(1995年3月)(写真)
13号 16『かけた耳』(1998年9月)(写真)この号より判型がB4判となる
14号 17『オトカル王の杖』(写真)(1999年11月)
15号 18『金のはさみのカニ』(写真)(2003年9月)
16号 19『シドニー行き714便』(写真)(2004年5月)
17号 20『タンタン アメリカへ』(写真)(2004年12月)
18号 21『タンタン ソビエトへ』(写真)(2005年9月)
19号 22『タンタンのコンゴ探険』(写真)(2007年1月)
20号 23『タンタンとピカロたち』(写真)(2007年12月)
21号 24『タンタンとアルファアート』(写真)(2007年12月)
「タンタンの冒険旅行」川口恵子訳、福音館書店、一九八三〜二〇〇七
→「クックとプッケ」エルジェ
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