読書感想文(関田 涙)

関田 涙(せきた・なみだ)

『異色作家短編集』


 早川書房異色作家短篇集が来月で完結します。洒落た装幀に魅かれて「ちょっと高いなあ」と思いつつ買い続けており、結局、全巻揃えてしまいそうです。

 前の版を持っているのもあり、別の短編集などで読んだ作品もありましたが、よい機会なので、すべて読み返すことにしました。
 五十年近く前の本の復刊ですから「今さら」と思うような短編も少なくありませんでしたが、蒐集目的ではなかったため、以前の版では買わずにいた巻に拾いものがあったりして、それなりに満足しています。
 まあ、僕にとってSFは「ニューヨークに住む平凡なサラリーマンが奇妙な事件に巻き込まれる小説」と定義してもよいくらいなので、そうした設定に出会うだけでワクワクしちゃうんですが……。

 内外のSFを読み漁っていた中学生の頃も、やっぱりレトロなSFが好きでした。
 当時は文庫本中心の読書だったので、それらのほとんどを捨ててしまったのが残念ですが(本が溜まって仕様がないので、文庫本は基本的に読み捨てていた。いつでも買い直せるという安心感があったせいである。最近はすぐ絶版になってしまうので、捨てずにとってある)、幸い今は、名作SFが数多く復刊されていますし、これを機に買い直してみようかなとも思ったりしています。
 できたら日本人作家の作品も文庫で復刻してもらいたいですね。

「異色作家短編集」1〜20、早川書房、二〇〇五〜二〇〇七