読書感想文(関田涙)

関田 涙(せきた・なみだ)

ハンガリー

『歯とスパイ』ジョルジョ・プレスブルゲル

Denti e spie(1993)Giorgio Pressburger ジョルジョ・プレスブルゲルはハンガリー出身なので、本名はPressburger Györgyと、姓が先になります。 彼はハンガリー動乱(一九五六年)の際、イタリアに亡命します。ジョルジョは双子で、最初のうちは兄弟のニコ…

『そうはいっても飛ぶのはやさしい』イヴァン・ヴィスコチル/カリンティ・フリジェシュ

Vždyť přece létat je snadné(1963)Ivan Vyskočil / Karinthy Frigyes『そうはいっても飛ぶのはやさしい』は、生まれ育った国も世代も異なるふたりの作家を抱き合わせた、非常に珍しい本です。 併録は、ボリュームのある文学全集などではよくありますが、…

『エペペ』カリンティ・フェレンツ

Epepe(1970)Karinthy Ferenc ハンガリー語は、日本語と同じく「姓・名」の順に表記します(※1)。 つまり、カリンティ・フェレンツは、カリンティが苗字です。混乱した場合は、父親でやはり作家のカリンティ・フリジェシュ(※2)を思い出せば間違えずに…