読書感想文(関田 涙)

関田 涙(せきた・なみだ)

オーストリア

『刺絡・死の舞踏他』カール・ハンス・シュトローブル

Lemuria: Seltsame Geschichten(1917)Karl Hans Strobl カール・ハンス・シュトローブルは、チェコで生まれた、ドイツ語を母語とするオーストリア人です。『刺絡・死の舞踏他』は、彼の我が国唯一の短編集(全七編)。 訳者の前川道介は、森鷗外が翻訳した…

『より大きな希望』イルゼ・アイヒンガー

Die größere Hoffnung(1948)Ilse Aichinger イルゼ・アイヒンガーは、短編集『縛られた男』(一九五三)が有名です。長く未訳でしたが、今世紀になってからようやく邦訳が刊行されました。 同学社の『縛られた男』は、文芸書としては珍しく横組みです(日…

『不安 ペナルティキックを受けるゴールキーパーの……』ペーター・ハントケ

Die Angst des Tormanns beim Elfmeter(1970)Peter Handke ひたすら観客を罵倒し続ける『観客罵倒』という芝居でセンセーションを巻き起こしたペーター・ハントケは、インテリで、端正な顔立ち、長髪、スタイリッシュ(歳をとってからも格好いい)。ヴィム…