読書感想文(関田 涙)

関田 涙(せきた・なみだ)

オーストラリア

『ユーモア・スケッチ傑作展〈1〜3〉』『すべてはイブからはじまった』ロバート・ベンチリー、スティーヴン・リーコックほか

このブログの「書名一覧」をみていただくと一目瞭然ですが、僕はユーモア小説に目がありません。 ミステリーや恋愛小説などは年に一冊読むかどうかであるにもかかわらず、広い意味でのユーモア文学は書棚の半分を占めるといっても過言ではないでしょう。 当…

『石の女』J・M・クッツェー

In the Heart of the Country(1977)John Maxwell Coetzee『ダスクランド』に続くジョン・マクスウェル・クッツェーの長編第二作。 二冊ともスリーエーネットワークの「アフリカ文学叢書」から発行されています。「この作品だけ読めばいいや」という作家も…

『イリワッカー』ピーター・ケアリー

Illywhacker(1985)Peter Carey 詐欺師やほら吹きが小説に頻繁に登場するのは、作家自身が嘘つきだからです。 作家は、社会的地位が高いとか、物知りだとか、才能があるなどと考えてしまいがちですが、実際は、上手に嘘をつくという特殊技能を持つだけの人…

『台風の目』パトリック・ホワイト

The Eye of the Storm(1973)Patrick White 未訳の作品(作家)を渇望している翻訳小説好きの希望は「翻訳者(または編集者)の情熱」と「映画化」であることは過去にも述べました。 が、もうひとつ重要な要素があって、それは賞、特に「ノーベル文学賞の受…

『敵あるいはフォー』J・M・クッツェー

Foe(1986)John Maxwell Coetzee 南アフリカ出身の作家ジョン・マクスウェル・クッツェーの『敵あるいはフォー』の原題である『Foe』とは、ダニエル・デフォーの本名でもあり、「敵」という意味もあります。また、この作品は『ロビンソン・クルーソー』だけ…