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読書感想文(関田 涙)

関田 涙(せきた・なみだ)

イタリア

『オルゴン・ボックス ―SFセックス・エネルギー計画』パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ

Conviene far bene l'amore(1975)Pasquale Festa Campanile パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレは、処女小説『La nonna Sabella』(一九五七)が大変好評だったにもかかわらず、映画の世界の方が肌に合ったのか、その後、あまり小説を書きませんでした…

『テスケレ』ルーチョ・チェーヴァ

Teskeré(1971)Lucio Ceva 僕は中学生の頃(一九八〇年頃)、SFなかでも筒井康隆が大好きで、文庫になったものはほとんど買っていました。粗方読み尽くしてしまうと、とにかく少しでも似た感じの小説はないかと、飢えた狼のような目で内外の短編集を漁り…

『眠くて死にそうな勇敢な消防士』アルベルト・モラヴィア

Storie della preistoria(1982)Alberto Moravia アルベルト・モラヴィアは、イタリア文学の巨匠だけあって、映画化された作品がとても多く、三十作ほどあるそうです。有名なところでは、ジャン=リュック・ゴダールの『軽蔑』や、ベルナルド・ベルトルッチ…

『イーダの長い夜 ―ラ・ストーリア』エルサ・モランテ

La storia(1874)Elsa Morante エルサ・モランテは「アルベルト・モラヴィアの最初の奥さん」といった方がとおりがよいかも知れません(※)。映画監督のルキノ・ヴィスコンティと三角関係だったともいわれており、それを描いたのがモラヴィアの『金曜日の別…

『陽気なドン・カミロ』『ドン・カミロ頑張る』『ドン・カミロ大いに困る』ジョヴァンニ・グァレスキ

Mondo Piccolo : Don Camillo(1948)/Mondo Piccolo : Don Camillo e il suo gregge(1953)Giovannino Guareschi 三冊なのに原題がふたつしかないのは、日本版の最初の二冊が、原著では一冊だからです。 事情は定かではありませんが、その二冊がフランス語…

『生きていたパスカル』ルイジ・ピランデルロ

Il Fu Mattia Pascal(1904)Luigi Pirandello ルイジ・ピランデルロは、個人的にとても影響を受けた作家です(例えば『作者を探す六人の登場人場』は拙作『晩餐は「檻」のなかで』で取り上げさせてもらった)。 勿論、小説、戯曲ともに高い評価を得ています…

『前日島』ウンベルト・エーコ

L'isola del giorno prima(1994)Umberto Eco 以前、図書館を利用しない理由を述べましたが(※)、もうひとつ大きな事情があって、それは僕が余り本を読まないってこと。 僕は典型的な積読派で、本を買うのは大好きだけど、読むのが全く追いつかず、恐らく…

『異色作家短編集』

早川書房の異色作家短篇集が来月で完結します。洒落た装幀に魅かれて「ちょっと高いなあ」と思いつつ買い続けており、結局、全巻揃えてしまいそうです。 前の版を持っているのもあり、別の短編集などで読んだ作品もありましたが、よい機会なので、すべて読み…